「ディアミックは、ディアーガの変異した形で人間の容姿をもち理性や知識をもった存在」

「ディアミックが能力者を襲う目的は、能力をもった人間を食らって能力を自分のものするためなの。理由はまだ不明だけど…」ヘレーナさんは、坦々と説明する。

「さっきのやつは、私と同じような能力を持っていたわ。それってまさか…」

「言い難いけど、おそらくそのディアミックはあなたの仲間を…」
「ま、安心してそいつは私が始末しといたから大丈夫よ」

「そう…」

「それで、あなたは一般人である雄君を巻き込んだ。これは、パラレルで雄君が訴えた場合あなたは、重罪よ」

「俺については、気にないでいいよ。訴える気なんてないし」指輪を見ながら言った。

「ま、一般人であるあなたにバレた以上、この地方の安全管理のハイアーとして働いて貰うわよ」するとアイリが困った。

「いや、ちょっと私はパラレルに帰りたいし元の体に戻りたいんだけど」

「あなたが指輪に施した呪式はかなり複雑で、パラレルの人しか解くことができない…でも今パラレルとこちらの世界は、ディアミックが現れ始めた今閉ざされているの。

だから、そのしばらくの間だけあなた達に働いて貰う」

「働くって…何をするんですか？」

「勿論この地方のディアーガの討伐をしてもらうわ」討伐って…あれと戦うのか…

「アイリちゃんの戦闘の技術を上げることができるし、雄君はこっちの世界の人を守るということで…よし決定ね」いや…勝手に決めないでくれと思った。
「わかったわ。しばらくの間だけなら協力してあげてもいいわよ」お前まで…ま、いいか…

「わかりました。少しの間なら俺もやります。」ここで断ったらこの指輪に何されるかわからないし…

「よし、んじゃこのペンダントを首にかけて」ヘレーナさんは、黒いダイヤのような装飾がついたペンダントを俺につけた。
「これは？」

「これは、ディアーガを討伐した時に出るエネルギーをこのダイヤに吸収させて、そのエネルギーを使ってハイアーの能力を引き出す道具でもあるし、身体能力を上げる道具でもあるの。でもさっきあのディアミックの力を私がもう充分にダイヤに吸収したからもうあなたの能力は、開花できるはずよ」

すると首にかけてあったダイヤが、割れて破片は塵になった。不思議だ。俺の体に何か力が溶け込んでいく感じだった。

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