スカバンburn!! 23 〜後ろの席〜
「…」
「…」
二人は慶太郎の自転車をとりに
自転車置き場へ向かっていた
「…あのさ」
「…なに?」
「今日助けてくれたんやんな?
足踏まれてたの」
「足?
…ああ、遊んでるんやったら
仲間に入ろうと思っただけ」
「嘘やろ
でも…ありがとう」
「別に何もしてへんよ」
自転車置き場に着き
慶太郎は鍵をはずす
「…俺の自転車、
後ろ乗りにくいけど」
そう言いながら
後ろの席のほこりを手ではらう
光希は乗ろうとしたが
ある声に邪魔された
「けいたろーみっきー!」
大きな声で秋奈は近づく
「ちょうどよかった〜
今から行くん?」
「…うん」
光希は少し残念な気持ちになり
ため息をついた
「どうしたん、みっきー?
あ、わかった
けぇちゃんと二人乗り、
邪魔された嫌やった?」
「…まさか、違うよ」
「ならよかった
あ、でも…うちも自転車ないから
困ったなあ
三人乗りはきついし…
…あ、美弥や!
ちょうどいいやん
みっきー乗せてもらいー
みやー!!!」
「…(うちが?)」
「お、みんなちょうどよかったな」
「美弥はみっきーを
乗せてあげて
うち慶太の後ろ乗るわ」
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