スカバンburn!! 24 〜秘密の場所〜
「えらい後ろばっか
気にしてんなあ、みっきー
そんなに慶太郎らが
気になるん?」
後ろからついてくる秋奈を乗せた
慶太郎の自転車を気にする
光希に美弥が声をかけた
「え…いやいや、
楽しそうやなあって思って…
あいつってあんなに
笑うねんな」
秋奈ばかりが楽しそうに
慶太郎に話しかけているようだが
慶太郎もそれにたいして
ときどき笑顔を見せる
「ああ、慶太郎?
あいつはああ見えて
気をつかうからな
タケも波音も年下やけど
あいつだけやで
年上のうちらに礼儀あんの」
そう言って美弥は笑った
「みっきーもうすぐ着くで」
人通りの少ない
小さな工場や古いアパートに
囲まれた道を自転車は行く
緩いカーブをまがり
美弥が自転車をとめた場所は
やはり古い工場のような
場所だった
「ここやで」
「え、大丈夫なん?ここ」
人はいなさそうだが
立ち入り禁止の札が
ロープにかかっている
「なんかもう忘れられてる
場所らしいから」
そう言いながら
美弥はロープをまたぎ
奥へ入る
光希も後を追いかけると
中から怒鳴り声が聞こえてきた
「何やねん!!
おまえ調子のんなよ!!」
「おまえが調子のんな!!」
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