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知ってるよ。?

[341]  やまだ  2006-08-06投稿
知ってるよ。

あなたの中で、あたしは1番になれないこと。


でも、あなた知らないでしょ。

あたしの中ではいつだって
あなたが1番なんだよ。









――…?…――





1日が終わり、あたしは全授業を犠牲にして
ストラップのお礼に、鈴木くんにカップケーキを作ってあげることにした。



家に帰るなり、台所に立ってエプロン装着。
買ってきた材料を並べて、いざ進めやキッチン…ナリ。


『お菓子つくるの苦手じゃないし、頑張ればきっと喜んでもらえるよね…!』


軽く意気込んで、カップケーキをつくりはじめた。



『…喜んでくれるかな…。』



あたしは作ってる最中、終始鈴木くんが喜んでくれるかどうか不安で仕方なかった。




『もしかして甘いもの嫌いとか…!』


生地をかきまぜていた手が止まる。


『で、でもあたしにはこれしか作れない!
それに…』



それに 鈴木くんなら 苦手でもなんでも

きっと受け取ってくれる。



口には出さずに、あたしはその思いを込めてカップケーキを作った。


鈴木くんが、美味しいって言ってくれますように……!って何度も呟いた。







―――――次の日





『のりちゃんあたしやっぱり今日はやめる!!!』


後退りしたあたしの腕をがっちり掴んで、のりちゃんは



『ほら!今教室にひとりでいる!いましかない!行け亜美!』


とか指令を出してる。

まだ心の準備がっ…!!




力を抜いたせいか、のりちゃんはあたしを一気に鈴木くんのいる教室の前までひっぱった。



『グッドラック亜美!』
『なんでそんなたのしそうなの…!?』



あたしは半泣き状態でドアを開けようとした。


その瞬間。




ガラガラッとドアがあいた。




『すっすっ鈴木くッ…』
『うをっ!沢木!びっくりした!』



あたしのほうがびっくりした!


『どした?沢木の教室隣だろ?』
『あ、えっと、違うの!き、昨日はストラップありがとう!』

言えた!


あたしの胸は高鳴った。

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