タイムカプセル 10
再会 ?
謙介は、直ぐに愛富駅へ向かった。
駅前は、スッカリ寂しくなり、商店が1軒有るだけだった。
駅舎は変わってないが、今は無人駅になっている。
謙介は時計を見て、列車の到着まで、後5分と確認すると、ホームへ出た。
23年前の3月、謙介と亜紀は、このホームで別れたっきりである。
中学校の卒業を目前にした2月。炭鉱の鉱夫だった亜紀の父親が、崩落事故に遭い、亡くなってしまった。
亜紀は、謙介と同じ隣町の高校へ、進学する事が決まっていたが、母一人子一人となってしまい、遠くに住む親戚を頼って、引っ越す事になったのだ。
卒業式の2日後、一緒に卒業した36人と近所の人達が、高島母子を見送りに、愛富駅に集まっていた。
亜紀は涙が止まらなかった。
「ケンちゃん、手紙を頂戴よ!」
「うん、分かってるって!亜紀も、夏休みには、必ず来いよ!」
「うん。さようなら」
「元気でな!」
謙介は、直ぐに愛富駅へ向かった。
駅前は、スッカリ寂しくなり、商店が1軒有るだけだった。
駅舎は変わってないが、今は無人駅になっている。
謙介は時計を見て、列車の到着まで、後5分と確認すると、ホームへ出た。
23年前の3月、謙介と亜紀は、このホームで別れたっきりである。
中学校の卒業を目前にした2月。炭鉱の鉱夫だった亜紀の父親が、崩落事故に遭い、亡くなってしまった。
亜紀は、謙介と同じ隣町の高校へ、進学する事が決まっていたが、母一人子一人となってしまい、遠くに住む親戚を頼って、引っ越す事になったのだ。
卒業式の2日後、一緒に卒業した36人と近所の人達が、高島母子を見送りに、愛富駅に集まっていた。
亜紀は涙が止まらなかった。
「ケンちゃん、手紙を頂戴よ!」
「うん、分かってるって!亜紀も、夏休みには、必ず来いよ!」
「うん。さようなら」
「元気でな!」
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