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溺れる魚

[339]  ゆう  2009-10-19投稿

私の名前は岸真理。
34歳。独身。
医療事務勤務。

最近はお局的な存在となりつつある。

今日は彼とデート。

待ち合わせした場所で待つ。

「真理さん、待った?」「!」

…こいつまた約束破った。
「デートの時は制服はなしって言ったよね?」
「ごめん。着替えてる時間なかったから…」
「遅刻してもいいから、学ランはやめて。」
「ごめん」

彼は西田新。17歳。
現役の高校生だ。

「でも、少しでも早く真理さんに会いたかったし…」
新は嬉しそうに私を見る。
「…わかったよ」

私たちは手をつなぎ、歩き始めた。





新は私の友達、郁恵の一人息子だ。

郁恵が17の時、出産。
高校中退したものの、今でも旦那と仲良く、幸せそうだ。

新が産まれてしばらくしてから、17の私は新を抱いた。

とっても可愛い赤ちゃんだった。
郁恵に似て目も大きく、赤ちゃんでも大人びた顔をしていた。

新が2歳になるくらいまでは、たまに郁恵の代わりに面倒を見たりすることもあった。

新が3歳になる前に、旦那の転勤で東北の方へ郁恵と新は引っ越すことになった。


それから14年…


私と新は再会した。



続く

感想

  • 27895: 見逃してたぁ(失礼っす)愛読開始っシャイン [2011-01-16]

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