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片想い歴

[254]  えな  2009-10-21投稿
隣だった。
初めてしゃべった男子だった。
ささいなことで口喧嘩ばっかしてた。
本気でうざぃこともたくさんあった。でも、ふざけ半分で言い合ってる時が大半で、そんな時はすごく一緒にいて楽しかった。あたしにとって彼は、うざいんだけどなんか楽しくて、毎日のちょっとした自然な会話が心地よくて、とにかくまぁ大切な人だった。あっちもそう思っててくれたらって、いつも思ってた。実はいまでも、まだそこを考えたりして、もし〜だったらってゆぅ公式みたな想像かつ希望パターンが頭から消えない。
だって、あたしは彼を好きになってたんだから。本当にいつのまにか。
気付かないもんなんだなってちょっとびっくりしたくらい。
でも、あたしが彼を好きになってしまっていたのは紛れもなく真実で、今更ながら考えてみればごまかしようがなかったのに、無駄な時間を過ごしてた自分に今も嫌気がさす。


好きな人の尋ね合い。
中学生って絶対みんなこの話題を避けては通れないっしょ。
彼とあたしはよくしゃべるもんだから、もちろんそんな話題になって、そっちが教えたらこっちも教える!的な暴露順番問題でまたよく言い争ってた。


あたし、感覚的に逃げてた。彼を好きになることを。恐れてた。近い存在だったから、叶わないことなんて意識飛び越えて分かりきってたから、自分の気持ち、半分無意識で彼からも自分からも遠ざけてたの。

だから、彼を含む友達グループでいわゆる恋バナになったときには、いつもモテてる男子を狙ってうまくカバーしてた。

一方彼は、頑固なのか
なんなのか、結局いつまでも自分の好きな人についてだけは1回も暴露しなかった。


あたしは一人かくし続ける彼に苛立ちを覚えて、
そのことでもしょっちゅう口喧嘩してた。

ここに紛れもない真実が
もうひとつある。
彼とあたしは、ほんとに
喧嘩するほど仲がよかった。喧嘩ができたほど、それなりに仲もよかったはずだった。

なのに
1年4組37番として
1年4組16番だった彼との間に1年間培ってきた
人間関係をぶち壊したのはあたし自身だった。


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