携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 溺れる魚 8

溺れる魚 8

[316]  ゆう  2009-10-24投稿

え?
今、なんて言ったの?
この子… 今、好きって言った?


私の手を握っている新の手はやっぱり震えている…。

「俺が岸さんに比べて全然ガキなのはわかってる。でも、この一週間考えたんだけど、どう考えても…」

「ちょ、ちょっと待って…新くん落ち着いて。大体、私のこと何にも知らないでしょ。まだ2、3回しか会ったことないのよ」

「知ってるよ。岸さんは、すごく優しい人だ」

まっすぐな目で私を見ている。

綺麗な…汚れのない純真無垢な目。

「…新くんは、辛いときに優しくされたから、勘違いしてるんだよ。新くんの気持ちはきっと恋とかじゃ…」

「…俺だって、最初はそう思いました。でも…」
「新くんと私は親子ほども離れてるんだよ?新くんみたいな子に好きだなんて言われるのは光栄だけど」

新の目が鋭く、私を睨んだ。

「俺は、俺は本当に…好きなんです。茶化すのはやめてください。子供扱いも…」

「だって私からしたら子供だよ」





新はゆっくりと私から手を離し、立ち上がると玄関から出ていった。


このとき私は、動揺してるのを新に気づかれたくなくて、平静を装っていた。



続く

感想

感想はありません。

「 ゆう 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス