蜜の誘惑 四
―俺はあれから毎日リリィと逢う約束をした。
リリィはただ微笑むだけだけだったが俺の言うことを色々と聞いてくれた。
俺は幸せだった。
でも少しずつ何かが壊れはじめていたのがわかった…―\r
「おい隼人、顔やつれてきてないか?」
学校で一人しんどそうにしているのを要は見ていれず、思わず声をかける。
「……え?」
隼人はかすれるような声で応える。
要に心配かけないようにするためか、笑顔も必死につくっているのが判る。
「最近お前飯食ってんのかよ。昼休み何も食べてねぇじゃん」
隼人はあの香りを覚えてから家でも食事といえるようなものも食べず、身体もみるみるやせ細っていた。
「食べても…美味しくないんだよ…
腹も空かないし、どうしたんだろう…」
要も首を傾げるばかりだ。
―その夜…
「こんなんじゃ駄目なんだよ!!」
日に日にリリィから香る匂いが薄くなっていることにイライラし、思わず彼女を突き飛ばす。
「初めて逢った時みたいなあの感覚が欲しいのに、今ではさっぱりだ!!こんなので満足出来るわけないだろ!!!」
しつこく彼女にあたる隼人だが、リリィは怒ることもなく、優しく微笑み隼人の頭を撫でた。
「ごめんね、最近私もご飯食べてないから…それまで少し待っててくれる?」
―ご飯食べてない…?
隼人はまるで夢から醒めたような顔になってリリィを見つめる。
「ごはんって何だ?
香りと関係してんのか?」
リリィは微笑んだまま答えることはなかった。
―それからリリィは隼人の前から姿を消した―\r
―続く―
リリィはただ微笑むだけだけだったが俺の言うことを色々と聞いてくれた。
俺は幸せだった。
でも少しずつ何かが壊れはじめていたのがわかった…―\r
「おい隼人、顔やつれてきてないか?」
学校で一人しんどそうにしているのを要は見ていれず、思わず声をかける。
「……え?」
隼人はかすれるような声で応える。
要に心配かけないようにするためか、笑顔も必死につくっているのが判る。
「最近お前飯食ってんのかよ。昼休み何も食べてねぇじゃん」
隼人はあの香りを覚えてから家でも食事といえるようなものも食べず、身体もみるみるやせ細っていた。
「食べても…美味しくないんだよ…
腹も空かないし、どうしたんだろう…」
要も首を傾げるばかりだ。
―その夜…
「こんなんじゃ駄目なんだよ!!」
日に日にリリィから香る匂いが薄くなっていることにイライラし、思わず彼女を突き飛ばす。
「初めて逢った時みたいなあの感覚が欲しいのに、今ではさっぱりだ!!こんなので満足出来るわけないだろ!!!」
しつこく彼女にあたる隼人だが、リリィは怒ることもなく、優しく微笑み隼人の頭を撫でた。
「ごめんね、最近私もご飯食べてないから…それまで少し待っててくれる?」
―ご飯食べてない…?
隼人はまるで夢から醒めたような顔になってリリィを見つめる。
「ごはんって何だ?
香りと関係してんのか?」
リリィは微笑んだまま答えることはなかった。
―それからリリィは隼人の前から姿を消した―\r
―続く―
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