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jelly love ー第一章ー出会い

[168]  山下  2009-10-25投稿
あなたはまたそこにいますか?彼女との突然の別れ、現実をうけとめられないままぼくはまたいつものように彼女との思い出の道をあるいていた。肌寒い季節、別れの秋、行き交う恋人たち、そんななかぼくはたった一人であるいていた。彼女とむかしふたりでたべた鯛焼きやさんから今日もおいしそうな匂いがしている。ここは今も昔もかわらない。しかしぼくのとなりにはむかしのように彼女はいなかった。
家につくと家族が出迎えた。お父さん、お母さん、弟、そしてぼく。うちは4人家族で父は小さな工事を経営している。ぼくは大学に落ち予備校で浪人生活をしている。
ー 3年前 ー
『おはようございます』みんなが朝のホームルームをしていた。
『ヒロ、朝練習したか?』野球部の啓太がぼくにきいた。啓太はおなじ野球部で二年生ながらぼくとおなじレギュラーである。
『今日は寝坊しちゃってさぁ』
とぼくはいう。
『お前いつもだろ』
と冗談ぽく啓太がいう。
『ごめん、ごめん、明日はでるからさぁ』
『お前マジでたのむよ!』
とこの日もいつもとかわらない朝。ぼくは地域で1番の進学校にかよっていて成績もまずまずなほうだった。野球は一年生からレギュラーをしていて自信もあった。
その日の練習の帰りに玄関で背の低いかわいらしい女の子がバス停で声をかけてきた。
『あのぅ、2ーDの山下ヒロくんだよね?私2ーAの上野恵美です。よかったらメールしてもらえますか?』
あまりの出来事にぼくはおどろいた。彼女はぼくのあこがれの人だったのだ。
『えっ?あっっいいよ!』
『迷惑ですよねごめんなさい。ホント無理だったらいってくださいね』
『全然全然っっ。こちらこそ俺なんかでよければ』
『ホント?ありがとう。』
そんなこんなでぼくはあこがれの恵美ちゃんとメールを交換した。ぼくは異性にたいしてはものすごくシャイだったため、彼女に声をかけることすらできなかった。しかしメールをしていくうちにすぐにうちとけた。恵美ちゃんは野球が大好きということもあって僕たちは野球のはなしで盛り上がっていた。そしてある日の電話でぼくは彼女に告白をしたいといい彼女をバス停に呼びだした。 『大好きです。付き合ってください。』
『私もです』
僕たちは幸せにつつまれていた。僕はまだこれからおこる恋のはかなさをしらずにいた。
つづく。

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