この愛の結末(19)
あれから何度も考えていた。
三浦さんの事を。
そして漸く決意を堅め、課長の隙をみて彼を呼び出した。
「この間の返事なんですが…」
会社の屋上から見える秋空を背景に、私は切り出したのだった。
彼の髪が、風に揺られると同時に、太陽の反射を受け、煌々と輝く。
「あの………、
ごめんなさいっ…!」
やっと紡ぎ出した私の返事に彼はどんな表情をしてたのだろう。
逆光で判断つかないのもあったけど、直視する勇気が今一つなかった。
けど、フフっと笑う声と共に
「そんなに申し訳なさそうにしないで?」
と言う言葉が降り注がれ、垂れてた頭を上げると、微笑んでいる三浦さんの顔が見てとれた。
や〜、フラれちゃった。と呟くと
「やっぱり彼の事が忘れられないと言った所かな?」
と私の眼を見る。
「いや、それは何と言うか…」
私自身よく分からないのだから、こう答えるしかない。
「うん、わかった。困った事があれば又、相談して?力になれると思う」
「はい…ありがとうございます」
彼の気配りが身に染み、吊られて笑う。
「じゃあ、先に戻りますね」
私の声掛けに軽く手を振り見送ってくれたから、錯覚していたんだろう。
彼が一瞬見せた、陰の部分に、気付く事は出来なかったんだ――
三浦さんの事を。
そして漸く決意を堅め、課長の隙をみて彼を呼び出した。
「この間の返事なんですが…」
会社の屋上から見える秋空を背景に、私は切り出したのだった。
彼の髪が、風に揺られると同時に、太陽の反射を受け、煌々と輝く。
「あの………、
ごめんなさいっ…!」
やっと紡ぎ出した私の返事に彼はどんな表情をしてたのだろう。
逆光で判断つかないのもあったけど、直視する勇気が今一つなかった。
けど、フフっと笑う声と共に
「そんなに申し訳なさそうにしないで?」
と言う言葉が降り注がれ、垂れてた頭を上げると、微笑んでいる三浦さんの顔が見てとれた。
や〜、フラれちゃった。と呟くと
「やっぱり彼の事が忘れられないと言った所かな?」
と私の眼を見る。
「いや、それは何と言うか…」
私自身よく分からないのだから、こう答えるしかない。
「うん、わかった。困った事があれば又、相談して?力になれると思う」
「はい…ありがとうございます」
彼の気配りが身に染み、吊られて笑う。
「じゃあ、先に戻りますね」
私の声掛けに軽く手を振り見送ってくれたから、錯覚していたんだろう。
彼が一瞬見せた、陰の部分に、気付く事は出来なかったんだ――
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