†おどけた兎
それは絵画のような でも香りも感触もあって‐‐‐
それは悪魔のような でも聖母のような眼差し‐‐‐
僕はおどけた兎の眼をした 回廊を抜けて‐‐‐
手足に纏わり付く気配を気にかけては‐‐‐
溺れた
夢に見た場所とは少し違っていたけれど
それが君が望む事柄ならこの代償も高くはないでしょう
冷たく微笑む聖母に抱かれて
壊れた時計の秒針のように
ぐるぐる ぐるぐる 目まぐるしく
景色を変えていく 僕はスクリーンに映った
影絵のひとつとなる
ほら、今なら解る気がするよ
自分が生きる理由が
この心臓も 呼吸も 意思も
皆 僕を形つくる
夢見た場所へはもう戻れないけれど
これでいいんだと思える僕は少し強くなったかな
狂った物語り天井へ向けて 高らかに口ずさむ
幼き思ひ出 淡い期待さえもシャボンと消える 潰れた兎
冷たく微笑む聖母に抱かれて
壊れた時計の秒針のように
ぐるぐる ぐるぐる 目まぐるしく
景色を変えていく 僕はスクリーンに映った
影絵のひとつとなる
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