セイバー2話
「そんなんじゃ到底『カルティミア』に入れないわよ。」
「そんなんじゃなくても入れないって。」
フェレットは、いつもどうりと言わんばかりに淡々と受け答えすると、テーブルの朝食にがっついた。
「もう、どうしようもないんだから。あなたも、もう十七よ?」
「ハイハイ。」
「お母さんが聞いたら悲しむわ。」
姉のその言葉に、フェレットの淀みなく動いていた手が止まった。
「ごめん、悪かったよ。カチュア姉さん。」
フェレットはすんなり謝ると、(それは言わない約束だろ)と心の中で呟やいた。
今から三年前のあの日、世界は混沌と化していた。
特に、この村タジキスは、北にある大陸一のローラシア帝国との戦闘の際、重要な軍事拠点となった。
となれば当然の如く、ローラシア帝国がこの地を足掛かりにバイカルド本土に乗り込もうとするのは至極当然のことで、
バイカルド側もまた、ここを最終防衛線として軍の大半を集結させるのにも何ら違和感はなく、
当たり前のように戦闘は開始され、当たり前のようにフェレットたちの日常は、奪い去られた。
そして、轟音と異臭と恐怖の中、フェレットたちは両親とはぐれてしまった。
「そんなんじゃなくても入れないって。」
フェレットは、いつもどうりと言わんばかりに淡々と受け答えすると、テーブルの朝食にがっついた。
「もう、どうしようもないんだから。あなたも、もう十七よ?」
「ハイハイ。」
「お母さんが聞いたら悲しむわ。」
姉のその言葉に、フェレットの淀みなく動いていた手が止まった。
「ごめん、悪かったよ。カチュア姉さん。」
フェレットはすんなり謝ると、(それは言わない約束だろ)と心の中で呟やいた。
今から三年前のあの日、世界は混沌と化していた。
特に、この村タジキスは、北にある大陸一のローラシア帝国との戦闘の際、重要な軍事拠点となった。
となれば当然の如く、ローラシア帝国がこの地を足掛かりにバイカルド本土に乗り込もうとするのは至極当然のことで、
バイカルド側もまた、ここを最終防衛線として軍の大半を集結させるのにも何ら違和感はなく、
当たり前のように戦闘は開始され、当たり前のようにフェレットたちの日常は、奪い去られた。
そして、轟音と異臭と恐怖の中、フェレットたちは両親とはぐれてしまった。
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