携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 溺れる魚 22

溺れる魚 22

[278]  ゆう  2009-11-07投稿

「…私たち、一緒にいるべきじゃないと思う」

私は言葉を続ける。


「……なんで…」

「新は彼女に脅されてるし、もしもまた万が一、私たちが一緒にいるところを誰かに見られたら…こんな事じゃ済まなくなるかもしれない」

「そんなこと…分からないじゃない!それにお母さんが理解してくれたら…」

「新、もしも郁恵が理解してくれたとしても、私は未成年に手を出した犯罪者よ」

「そんなことっ…」

私は今日病院に届いたFAX用紙を、新に見せた。

「…誰が…こんなっ…」
「さっきの話からすると彼女かもね。でも別の誰かかも…」



「………」

新はFAX用紙を握り、俯いたまま…。


「新、だから…」


「なんで…」




新の目から、大粒の涙がFAX用紙に落ちた。


「こんな事で別れなきゃいけないの!?ただ好きなのに!…それだけ、なのに…」



私は、新を強く、強く抱きしめた。



「…新、約束しよう。新が成人して、仕事もするようになって、その時お互いにまだ気持ちがあったら…その時また再会しよう」


「仕事って………じゃあ…大学行くとして………6年後……とか?」



「そうね…」
ふっと私は笑った。

「6年後の、いつ?」

「そうねぇ…6年後の、今日。あの公園で出会い直すの」




「…6年後の…今日…」


新は、涙を拭った。



続く

感想

  • 29082: 続き、楽しみにしています☆えり [2011-01-16]
  • 29102: コメントありがとうございます!嬉しいです(^^)ゆう [2011-01-16]

「 ゆう 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス