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タイムカプセル 29

[595]  内田俊章  2009-11-07投稿
禁じられた恋 ?

 「そんな事ないさ。今の亜紀には負けるよ!俺がまだ一人の時に、亜紀と再会していたら、亜紀を選んだかも知れないよ!」

 そう言うと謙介は、亜紀を抱き寄せた。

 「本当に?!嬉しい!」

 亜紀は、謙介の腕のなかで、身の上話を始めた。

 「私ね、お母さんと二人で、親戚を頼って引っ越したでしょう。でもね、すごい厳格な家庭で、私たちが住む家ではなかったの。それで2ヶ月後の5月の末にその家を出たの。」

 「そうだったのか。」

 亜紀の話は、こうである。

 改めて母子2人の生活を始めたが、間もなく母親が体調を崩してしまった。

 仕方無く亜紀は、入学したばかりの高校を辞め、働きながら母親の看病をした。

 田舎者って、バカにされて、必死に働き、水商売もやった。

 そして、後の夫の紹介で、その職場に世話になり、10年間必死に勉強して独立しのだった。

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