幼なじみsecret's ? (5)
翌日、俺は学校に行かなかった。
行かなかったんじゃない、行けなかったんだ。
時は遡って、昨日のゲーセンの帰り。
加山たちと別れた俺と彩菜は歩きながら家路を辿っていた。
「なぁ、彩菜。お前さ…」
「何よ。」
「なんでそんな趣味持つようになったんだ?」
それ俺が兼ねてより聞きたかった事だった。
だって10年前までは普通の少女だったんだぞ。
そりゃまだ4歳だったしそこまで人格形成が出来てたわけじゃないだろう。それでも、さすがにここまで変わるもんでもないはずだ。
「…10年も経てば人なんて変わって当然だよ。変わらない人もいるだろうけど、そんな少しの人間しかいない。」
彩菜は立ち止まり、遠くの方を見ていた。
どこか悲しそうに、まるでもぅ見ることが出来ない何かを見ているかのように。
「そうかぁ?」
「そうだよ。それに、それを言うなら唯斗だって変わったと思うよ?」
「俺?どこがだよ。」
「分かんなくていいよ!!」
そう言って彩菜は、にこっと微笑み、再び歩きだした。
家に着いた俺はなぜか急に目眩がした。
視界が歪み、ぐらぐらに回り始め、だんだんリビングにいる母さんたちの声が遠のいて行き…
そして、気がついたら翌日の昼過ぎで学校に行かなかった…というわけだ。
医者である父さんが電話で言うには「疲労だろ。少し休んでなさい。」だそうだ。
疲労…久しぶりに遊んだのと、彩菜に引っ掻き回されている日常が疲労の原因だと思う。
まぁ、全て彩菜のせいだとは思わないけど。
トントン
ドアを叩く音がした。
「どうぞ。」
ガチャ
入って来たのは彩菜だった。
「大丈夫?別に心配とかしてたわけじゃないけど、ないけど…その…」
彩菜は顔を真っ赤にしていた。
「あははっ…大丈夫だって。」
「なんで笑ってんのさ。」
「なんとなく…な。」
確か10年前も俺が幼稚園やら、そろばん教室休んだりすると来てくれてた。
今みたいに顔を真っ赤にして…
彩菜は全部変わったと思ってた俺は、少しだけホッとしたような嬉しいような…なぜか悲しい気がした。
本当になぜかは分からないけど。
行かなかったんじゃない、行けなかったんだ。
時は遡って、昨日のゲーセンの帰り。
加山たちと別れた俺と彩菜は歩きながら家路を辿っていた。
「なぁ、彩菜。お前さ…」
「何よ。」
「なんでそんな趣味持つようになったんだ?」
それ俺が兼ねてより聞きたかった事だった。
だって10年前までは普通の少女だったんだぞ。
そりゃまだ4歳だったしそこまで人格形成が出来てたわけじゃないだろう。それでも、さすがにここまで変わるもんでもないはずだ。
「…10年も経てば人なんて変わって当然だよ。変わらない人もいるだろうけど、そんな少しの人間しかいない。」
彩菜は立ち止まり、遠くの方を見ていた。
どこか悲しそうに、まるでもぅ見ることが出来ない何かを見ているかのように。
「そうかぁ?」
「そうだよ。それに、それを言うなら唯斗だって変わったと思うよ?」
「俺?どこがだよ。」
「分かんなくていいよ!!」
そう言って彩菜は、にこっと微笑み、再び歩きだした。
家に着いた俺はなぜか急に目眩がした。
視界が歪み、ぐらぐらに回り始め、だんだんリビングにいる母さんたちの声が遠のいて行き…
そして、気がついたら翌日の昼過ぎで学校に行かなかった…というわけだ。
医者である父さんが電話で言うには「疲労だろ。少し休んでなさい。」だそうだ。
疲労…久しぶりに遊んだのと、彩菜に引っ掻き回されている日常が疲労の原因だと思う。
まぁ、全て彩菜のせいだとは思わないけど。
トントン
ドアを叩く音がした。
「どうぞ。」
ガチャ
入って来たのは彩菜だった。
「大丈夫?別に心配とかしてたわけじゃないけど、ないけど…その…」
彩菜は顔を真っ赤にしていた。
「あははっ…大丈夫だって。」
「なんで笑ってんのさ。」
「なんとなく…な。」
確か10年前も俺が幼稚園やら、そろばん教室休んだりすると来てくれてた。
今みたいに顔を真っ赤にして…
彩菜は全部変わったと思ってた俺は、少しだけホッとしたような嬉しいような…なぜか悲しい気がした。
本当になぜかは分からないけど。
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