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遠い遠い君へ

[373]  くろ  2006-08-09投稿
七海の出席が終わり、練習に行く。
楽譜を取りに楽器庫へ行こうとすると、
先生と晃輝先輩が話していた。

「本当に久しぶりよね〜。 
 今日はコーチ頼んだわよ!!」

「はい!わかりました!」

「さ、じゃ、音楽室に行ってねw」

「はい!!」

晃輝先輩がこっちへ向かって歩いてくる。
どうしよう。
私は思わず、隠れてしまった。
何してんだろう・・・。

晃輝先輩は案外あっさり、私を見つけてしまった。

「何してんの?」

「あ・・・楽譜を取りに・・・。」

「あ、楽器庫?」

「はい・・・。」

「マジ?俺、も行きたい!」

「い、いいですよ。」

「うわ〜、マジ久しぶり。」

楽器庫は音楽室を出て、2階の空き教室にある。

ふと先輩の方を見ると、先輩は満面の笑みを浮かべていた。
「ふふっ。」

思わず私は吹きだしてしまった。

「え?どうした?」

「いえ、あまりにも先輩が笑顔だったので・・・。」

「マジ?俺変人じゃん(笑)
 懐かしくてさー、この階段とか、廊下。」

「そうなんですかー。」

楽器庫に着いた。

「お〜、この古めかしいドアも変わってねーなー。」

「歴史を感じますね(笑)」

「そうだね〜。」

先輩は、そう呟くとドアを勢いよく開けた。

「くさっ。
 においも変わってねえ。」

「そうなんですか?」

「うん。あ、今なんの曲やってるの?」

「今卒業式の曲やってます。」

「あ、これ?」

先輩が楽譜を引っ張り出そうとしたとき、
積み上げてあった、楽譜を張るスケッチブックが崩れおちてきた。

「きゃー。」

「あ・・・。」

感想

  • 3119: 「〜〜〜。」のように、会話文の最後に句点はいらないですよね。とちゅうならいいけど。 [2011-01-16]

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