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わからないままで[6]

[397]  佑久  2009-11-10投稿
勝手に一人で納得した小谷は、またごろんと横になって(床に直接)何やら校則違反のゲームを弄り始めたので、私は床の隅に座り込んだ。

あんなことを言っているけど、小谷は決して本心からそう思っている訳じゃない。小谷なりの気遣いなのだろう。
暫く前から、私、秋里楽は教室に入れなくなった。何かを恐れているということはわかる。何で恐れているのだろう。それもはっきり形ではないものを。

まあ結局、わからないのだ。

放送委員の私は、よく小谷が棲んでいる放送室に来る。小谷を見るとホッとするからだ。
だって、小谷はずっと『そこ』にいるから。

小谷以外のみんなは、『そこ』にずっといると確信出来ない。
姉でさえ、不安になってしまう。
昔はこんなこと、なかったのに……。

本当、わからない。

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