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怪談階段 前編

[995]  白山こっこ  2006-08-09投稿
これは、私が昔通っていた小学校で実際にあった話だ。
私が卒業する年、全部で四つ校舎がある中の第一校舎、一番古い校舎が建て替えすることになった。少子高齢化社会のなかだというのに新入生の数が半端でなく、教室が足りなくなったからである。
クラスごとの教室に加え、理科室などのよくある心霊スポットが集まった校舎なので昔からいろいろな噂がたっていたが、その中でも一際生徒を恐怖に陥れたのは、
階段だった。
よく、学校の7不思議に『十三階段』とかいう物があるが、それとは又違った恐怖があったのだ。
何故ならその階段の踊り場には、一階ずつトイレがあったからだ。
トイレと階段、二つの有名な心霊スポットが集まっていれば、それが如何におどろおどろしいか大体想像はつくだろう。
しかもその今年でその学校は創立百六十周年を迎える程古いと来て、恐ろしくない筈はない。
さて、その恐怖の階段が新築されることになり、学校中は嬉しさの喜び声とつまらなさを嘆く声で満ちていた。水洗、パイプの問題でトイレの位置は同じらしいが、真新しい自動の手洗い場もあり、その校舎にクラスが在る者はとても喜んだ。

しかし、何処にでも心霊好きな人物は一人はいるものだ。

彼もその一人で、今迄散々嘘の噂を流したりして楽しんで来た為、無くなると聞いて落胆した。もうクラスメイトを驚かすことが出来なくなる。工事開始は夏休み、今は七月の始め。もう改築は目前だ。
武勇伝を残したかった彼は先に、自分が知っている噂で実現可能な物を一つクラスに広め、その後に必ず「自分が実行して確かめる」と付けたした。あっという間に広まったその噂と行動を面白がったクラスメイトに、彼は英雄のように扱われた。これこそが狙いであった彼は有頂天になり、もう次の日には実行するという。その噂の内容とは、『夜の十二時から一時にかけてその校舎の階段をおりると帰って来れない』という物だった。

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