携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> 怪談階段 後編

怪談階段 後編

[906]  白山こっこ  2006-08-09投稿
実によくありそうな噂だったが、その他の噂は本当に遭遇すると死亡なんてものばかりで、そうでもなさそうなこの噂を選んだのだ。
次の日になり、彼は早速十二時に第一校舎へ忍び込んだ。夜道だけでも怖かったし、これから学校にまで入るのかと思うと震えが止まらない。しかしそんな自分を無理やり奮い立たせ、校舎の入口の檻をよじ登るように越える。
人間の入口は北門と南門に大きく分かれており、残りは給食を運ぶトラックが通り抜ける大きな物しかない。第一校舎は北側なので北門から入り、そのまま奥の階段へ進んだ。
一分程歩いてたどり着き、いよいよ階段を下に降りる。二階に一旦上り、それから一階へ一段一段慎重に、
ゆっくりと、
確かめながら、
一歩ずつ、
進んで行く。
下に下りきったところで、達成感が彼の中に湧き上がってきた。もう二度と来ないぞと思いながら帰ろうとする…
が、その階段には、


まだ下があった。


おかしいな、三階から降りたんだっけ、と思いながらその先をよく見る。真っ暗な中を進んだのでなにも見えるはずはないが、彼は好奇心をそそられて下に降りてみた。さっき成功したのでもう大丈夫だろうと思ったのだろうか…また慎重に降りて行く。が、慣れがきたのか途中から普通の速度になった。
そして下に降りきる。まだ続く。怪しいと思うことを忘れ、彼は吸い込まれる様に続きを降りた。そして三度降りてもまだ続く。彼はこれを何度か、それこそ操られたかの様に繰り返した。
だが途中ではっと我に帰り、彼は辺りを見回す。こんな事をしている場合ではない。帰らなければ…。
彼は、物凄い速さで駆け上がる。あまりの恐怖に汗もでない。しかし、ここまでは降りていないという所まできたが、今度は上に続く階段がある。もしかしたら通り過ぎたのかと思い数階降りるが、結果は同じ。携帯も圏外。恐怖に正気を失いそうなとき、

ゴトリ

音がした。
その音の方向に振り返ると、
踊り場のトイレ。

逃げようとしたが、金縛りにあって動けない。
そうこうしている内にトイレのドアが開く。

ギギ…ィ…

ゆっくりと開くそれ。
逃げたい。逃げられない。
そして、完全にドアが開く。
その中は真っ暗で、
何も見えなくて、
大きな黒い手が出て来て…

彼はその後見つかっていない。何故なら、嘘の多い彼の話は誰も信じていなかったのだ。

感想

  • 3134: [これは、私が昔通っていた小学校で実際にあった話だ。]それじゃあ、何故彼はいなくなったのに階段の部分はこんなに詳しく書けるんでしょうかね? [2011-01-16]
  • 3135: ↑同じく↑わけわかめ [2011-01-16]
  • 3139: ええとですね、これは同じ小学校だった中学の先輩が語ってくれたものなんです。その先輩も誰かに聞いたようなので、語られてた間にいろいろ付け足されたんじゃないでしょうか? [2011-01-16]
  • 3144: でも、彼はいなくなってるから事情を聞ける人は居ない。つまり階段の部分は推測ですね。 [2011-01-16]
  • 3190: 嘘つき [2011-01-16]
  • 3195: 嘘ついてんのは先輩でしょどちらかと言えば [2011-01-16]
  • 3648: … [2011-01-16]

「 白山こっこ 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス