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ねぇ…大好きなのに。

[410]  春樹  2009-11-11投稿
傷付かない恋。

それは、ただ愛されるだけの恋だと思った。

優真さんと会わなくなってからすぐ、私は彼氏を作った。

その人を彼氏にした理由。

「亜弥は浮気するかもとかじゃなくて、浮気するよ。それでもいいの?」

私が、そう聞いた時。

「それは、良くはないけど、仕方ないって思うから、それでも一緒に居てほしい」

彼はそう言った。

だから、付き合った。

そして一緒に暮らし始めた。

私は働かず、気が向けば友達と遊んで、浮気もしていた。

でも、つまらなかった。

毎日無駄に過ごしていた。

一緒に暮らしてから、三ヶ月位経った頃には、もう彼に触れられる事さえ、苦痛だった。

そんな詰まらない日々は一年半も続いた。

すごく楽なその生活に、私は完全に甘えていた。

それは、春だった。

二つ年上の従兄弟が車で事故に合い幸い、たいした怪我も無かったが、前歯が折れたという話しを母親から聞いた。

私は馬鹿にしてやろうと思い、従兄弟に電話した。

久々に話した従兄弟は、怪我が治ったらどこか連れてってくれると言っていた。

その時は、まだその日が私の人生を変える大切な日になるなんて、思いもしなかった。

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