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Line Love

[276]  三毛猫  2006-08-09投稿
雄二は辰巳と別れ二階の部屋に戻り 昔を思い出していた
俺は中学のとき親父が
ボクシングの試合中アッパーをもらい 頚椎を損傷し目を開けることはなかった 母は看病疲れから
父のあとを追った
柳も両親を無くして
俺とつるんでやりたい放題だった
会長はそんな俺達を温かく向かえ 愛情を教えてくれた 朝ランニング途中知り合った田中美紀と恋に落ちた だけど 二ヶ月くらい経った日曜日車で
出掛けた時だった 昔俺が潰した暴走族の一人から襲われた 彼女は俺の身代わりに刺され 俺は胸に傷をおった 次の日彼女が息をひきとったと聞かされ 俺は野に戻った
そんな俺を立ち直らせてくれたのは柳だった
あいつは理由は聞かなかったけど 俺の全てを受け止めてくれた
あいつには幸せになってほしい・・・
いつの間にか寝ていた雄二は慌てて美紀の写真を
ポケットに捩込み
いつもの生活に走った
「?!お 」
雄二のポケットから写真は落ちていた ジムの出口で辰巳が気付き拾い上げた 「雄二と彼女の写真かあ・・・ん・・・あいつ・・・」彼女の顔は有紀うりふたつだった

「雄二・・・」
「どうしたんだよ?」
「お前いつから有紀さんと・・・」
「はあ? なにいってんだ辰巳?」
「とぼけんなよ この写真はなんなんだよ!」
雄二焦ってポケットに手をやった
「・・・昔付き合ってた彼女だ 美紀っていって
もう別れてるよ」
辰巳の肩をぽん と叩き仕事に戻った
「そうか・・・すまない・・・」
「言ったろ 俺は大丈夫だって」精一杯笑って見せた 「ああ」 辰巳に笑顔が戻った
それから二人は試合に向け練習を続けた
試合前日 柳は有紀を呼び出し 「俺と付き合ってくれませんか 俺はずっと有紀さんだけを見てきました もう自分に嘘はつきたくない・・・」
有紀はゆっくり顔をあげ
「試合終わるまでには答えだすね・・・ごめん考えさせて」
「明日は必ず勝ちます」
「うん!」
雄二は これでいいと
自分に言い聞かせた
辰巳は会長に美紀の写真を渡し 代わりに雄二に渡してほしいと言った
「でも以外だな雄二が別れた女の写真持ち歩くなんて」 「形見だからな・・」「?!会長 どういうことですか?」
哲男はしまったという顔で逃げ出した「会長!・・・いったいなにが・・・・」

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