カバに恋する。3
その人は、よく見ると一般的に言うオタクっぽかった。
背は私と同じくらい。
(160cm)
体型はややふくよか。
……ううん。ふくよか、かな。
黒ブチのメガネをかけていて、頭はもじゃもじゃしてる…。天パかも。
パーカーにジーパン。
黒いリュックを背負ってる。
あ… 目が合っちゃった。
この間助けてもらったし、ペコッと頭を下げる。
向こうは俯きながら軽く頭を下げた。
「たーちゃん、たまにはたーちゃんち行きたい。最近ずっとうちだもん」
ベッドにもぐりながら私はたーちゃんに言った。
「うち汚ねぇじゃん。恵美んちのがいいよ」
「だってもう何ヶ月もたーちゃんち行ってないよ?エリザベス(今年の夏祭りで取った金魚)元気?エリザベスにも会いたい〜」
「分かったよ。んじゃ部屋片づけたらね」
そのセリフ、もう何度目だろ。
まさか… 浮気?とか?
まさか〜たーちゃんに限ってそんなことあるわけないよね。
今度、突然たーちゃんち行っておどかしてやろっ!
続く
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