カバに恋する。6
私はとぼとぼと歩きながら家に向かった。
金魚鉢が歩く度に揺れてこぼれ、だいぶ水が少なくなっていた。
「ごめんね…。エリザベス…」
「!」
家の前にたーちゃんが立っていた。
嫌だ。今は、話したくない…。
家に背を向け、またとぼとぼと歩き始めた。
朋子(友達)のところにでも行こうかな… でもあそこ同棲中だしなぁ…
ほかの友達は実家だし…。
行くとこないなぁ…。
そう思うと、なんだか益々寂しくなってきた。
気がつけば、もう夜10時過ぎていた。
ふと、マンガ喫茶が目に入った。
入ったことないけど…入ってみようかな…。
でも金魚鉢持って、入れるかな…。
「…いらっしゃいませ」
「…こんばんは」
そこにはあの人が、あのオタクっぽい人が立っていた。
続く
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