わからないままで[10]
「あっ、秋里さんでしたか。失礼しました」
そう言って笑う途(←もう呼び捨て)に、何だか黒いものを感じてしまうのは、必要以上に疑い深くなっているからだろうか。
「えと……何で途……さんがここに?」
「そりゃ君、あれだよ、あれ。ほらぁ、転入生って奴ー」
はあ? 何で転入生がここに?
「新しいクラスに馴染めないって奴だよー。最初は頑張ってたけど、もう無理だってさ」
今は五月の初め。一ヶ月も持たなかったって訳か。随分脆い。私も人のことは言えないけれど。
そう言って笑う途(←もう呼び捨て)に、何だか黒いものを感じてしまうのは、必要以上に疑い深くなっているからだろうか。
「えと……何で途……さんがここに?」
「そりゃ君、あれだよ、あれ。ほらぁ、転入生って奴ー」
はあ? 何で転入生がここに?
「新しいクラスに馴染めないって奴だよー。最初は頑張ってたけど、もう無理だってさ」
今は五月の初め。一ヶ月も持たなかったって訳か。随分脆い。私も人のことは言えないけれど。
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