カバに恋する。11
あのマンガ喫茶にエリザベスを預けて2週間が経っていた。
この2週間で部屋のたーちゃんに関するものは全部捨てた。
以外と最近は落ち着いてきた。
それでもたーちゃんのことを考えない日はなかった。
たーちゃんからの連絡は、あれ以来まったくない。
期待してる訳じゃないけど、でも毎日携帯をチェックしてしまう。
次の日、マンガ喫茶に行った。さすがにエリザベスを預けっぱなしじゃ悪いと思ってたし…。エリザベスの様子を見に行った。
「…いらっしゃいませ」
「こんにちは」
川端さんがカウンターで迎えてくれた。
エリザベスは元気そうに水の中を泳いでいた。
水の中には、少なくなっていた水草が足してくれてあったり、水も綺麗にしてくれていた。
「すみません。しばらく来れなくて…あの…ありがとうございます。水草とか」
「…いえ。…エリザベス、持ち帰られますか?」
「………」
エリザベスを見つめる。
たーちゃんの顔が浮かんでくる。
「…もう少し、お預かりしてましょうか?」
「…すみません…よろしくお願いします…」
エリザベスを引き取った時、私の中でたーちゃんとの恋がおわる。
そんな風に思っていた。
続く
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