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カバに恋する。12

[153]  ゆう  2009-11-17投稿

私はあれからもう3ヶ月、マンガ喫茶に通っていた。

もちろん毎日とかではなく、1週間に1回程度。

川端さんとよくマンガの話をしたり、テレビドラマの話をしたり、当たり障りのない話をいろいろするようになっていた。



「分かる分かる!あの最終回はありえないよね」
「…俺は太郎と花子に結婚してもらいたかったんですけどね…」

「だよね!」


川端さんは静かで暗い感じだけど、私の話をよく聞いてくれたし、マンガの話には口数も増えた。

4つ上ということもあり、お兄ちゃんみたいな存在になっていた。(少なくとも私はそう思ってる)


「川端さん、最近のオススメ何?」

「オススメ…」

「私が初めてここに来た時ギャグマンガ薦めてくれたよね」

私は笑いながら言った。

そう。私は笑っていた。

笑えるように、なってた。


何も聞かないで、川端さんはいつも私の話を聞いてくれてた。

きっと私が今笑えるのは川端さんのおかげでもある。



「川端さん、色々ありがと。…私、そろそろエリザベスを連れて帰れそう」

私はやっと決心できた。


続く

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