カバに恋する。16
『……はい』
「吉田です」
『…はい?』
「吉田恵美です」
シーン…
あれ…?
ドア、開けてくれない。
やっぱり引かれたっ!
うちまで押し掛けてっ!
ストーカーか!て感じだよね。
怖いよね!も〜馬鹿!
「…川端さん。ごめんなさい。風邪だって聞いて心配で…あの…果物とか買ってきたから、外に置いとくね…」
ドア越しにあいさつして、荷物をドア前に置き、帰ろうとしたその時。
バタンッ!
勢いよくドアが開いた。
「…びっ…びっくり…しました…」
川端さんはパジャマ姿で出てきた。頭はいつもに増してもじゃもじゃだ。
「…引いちゃった?」
「…なにがですか」
「お粥作ってもいい?」
「……助かります…ゴホッ」
私は川端さんちに入り、お粥を作った。
まるで新妻みたい?なんてね。
え…
何?
私…こんなルンルンしちゃって…
私…
川端さんに…
恋してる!?
続く
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