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旅の記憶(移転 1 )

[364]  ヒロ  2009-11-23投稿
四月の終わり頃、ブルは貸店舗の大家のおばちゃんのところへ賃貸料を払いに行く
ブル、「おばちゃん、今月分、持って来たよ!」
大家、「ブルちゃん、どうもね。あと、話があるんだけど…」
ブル、「話?」
大家、「うん…実はね、マンションを建てる事になってね…」
ブル、「…あそこに?」
大家、「うん、息子夫婦の為に、建てる事にしたのよ」
ブル、「そうですか…で、いつ頃…?」
大家、「八月には工事に入りたいらしいの…急で申し訳ないんだけどね。それで、次の店舗なんだけど、良かったら知り合いのところを紹介するから、見て来て欲しいの」と言われ、地図を渡された。
ブル、「割と近いですね」
大家、「賃貸料も余り変わらないし、悪いんだけど…」
ブル、「解りました。じゃあ、後で見て来ますよ」
大家、「先方にも連絡しておくから。悪いわね」
ブル、「いえ、いいですよ。じゃあ、明日の十時頃にでも、ちょっと見に行きますよ」
大家、「悪いわね」
ブルは大家さんのところを出て、地図を眺めながら歩き出す。
ブル、(引っ越しかぁ、参ったなぁ…ここ、気に入ってたのになぁ…)
この頃、ブルの周り近所は空地や畑が、マンションやアパートに、いつの間にか変わっていた

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