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窓の外には…(7)

[657]  フロル  2009-11-23投稿
私は里織さんから早速話を伺った。すると急に里織さんの顔色が暗くなった。
(どうしたんだろう?)

「…あの家にはね…昔1人の男の子とその子のお母さんが2人だけで暮らしてたの。親の名前は江藤詩織。私の姉よ…。」

(姉!?)

「姉はね…自分の子供に暴力をふって虐待していた。まだ5歳位の子供に…


「ぎゃ…虐待!?そんな…まさか…」
ショックだった。あの子は私に助けを求めていたのかも知れない。

「ご飯も与えず水さえくれなかった。部屋に監禁して、外にも出してくれない。それでも暴行は止めなかった。むしろ段々エスカレートしていったわ。男の子が泣いてうるさくなると、窓の外に出し、そのまま放置。男の子は窓を叩き、「入れて」と何度も言っていた。
…そして…」

「……そして?」

「男の子はとうとう力尽きて…死んだ。」

「――っ!!!」

「姉は自ら私に話をしたの。男の子が死んだ後に。全部。そして結局捕まったわ…」

「…里織さん…話してくれて有難うございました。」
私は涙を流しながら家に帰った。

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