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天使のすむ湖3 岬失恋編

[322]  雪美  2006-08-11投稿
 大島岬は幼なじみで彼氏の一樹を待っていた。
ここ一週間ほどバイトの帰りが遅く、深夜零時を回っての帰宅で、携帯は通じないしメールをしてもそっけない返事が返ってくるだけだった。
不安を覚えていて、17年間お隣同士で一樹のことなら何でも知っていると思っていた。今は一樹がわからない、いつもは9時30分には帰宅していたのに、そんなに毎日遅いなんて何かがおかしい、まさか浮気?

いてもたってもいられず、一樹のバイト先を訪ねた。バイク置き場には彼のバイクはなく、バイト仲間の英治君に聞いてみることにした。
「英治君、一樹を知らないかなーここ一週間深夜に帰宅するのよねー」
「おかしいなー、一樹なら早めにあがったよー」
「そうなの・・・」
一樹は高校にはファンが多くいても、見向きもせず岬一筋で硬派でとおっていたから、そんなはずない!でもこの不安はなんだろう・・・・・
その場にへたり込んでしまった。
「大島大丈夫か?」
英治が岬に駆け寄る、
「大丈夫よ・・・・・」
といいながらも、内心は不安定なままだった。
「送っていこうか」
と言ってくれたが、断ってふらふらした足取りで帰り道を歩いた。どこをどう通ったかはよくわからない、途中急な雨が降るのもかまわずに歩いた。

自宅に着くと一樹のバイクはまだない、何があるのだろう私の知らない一樹の行動が不安を大きくし涙が止まらなかった。
ぬれた服を着替えて、また一樹の帰りを待った。やはり帰宅は零時を過ぎていた。
「どこにいってたの?今日バイト先に行ったのよ、そしたら上がった後だった。」
いつもなら笑顔で話し出す一樹が目線をそらし、
「母さんみたいなこと言うんだな、」
「ごまかさないでよ、ちゃんと私の質問に答えて」
「岬、じゃあ言うけど、別れてほしいんだ」
「えっ、どうして急に、私何か悪いことした?」
「岬は悪くなんかない、悪いのは俺なんだ、他に好きな人ができたんだ、すまない」
そう言って一樹は頭を下げた。
「どういうことなの?私の知ってる人?」
「いや岬も知らない人だよー」
「うそ、そんなのうそよー私が好きだって言ってたじゃない」
「その気持ちが変わったわけじゃないんだ、岬は岬だから、それ以上に好きな人ができたんだ」
岬は泣き出してしゃがみこんでしまった。一樹が優しく手を伸ばすと、
「さわらないで!」
手を払いのけた。
 


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