携帯小説!(PC版)

吐き気

[462]  2009-11-30投稿

吐き気がする。
お前に
吐き気がする。
世の中に
吐き気がする。
自分に…。




自分が見る世界は自分を映してたみたいだ

自己への不満が投影されてたみたいだ



嘆く。「あぁ、生まれてこなきゃよかったな」と

嘆く。「あぁ、全部なくなればいいのに」と…。


一つ一つ、価値を否定していったら自分の価値までなくなっちゃった…。



「この世のあらゆるものに価値などない。」

そんな自分はニヒリズムな負け組なんだな。

今日授業で先生が、「本質より実存が先行するんだよ」って言ってた。

そうか。僕たちの存在理由とは「ここにいるからいる」んですね先生。僕は呟いた。





日々のニュース。
トラックと乗用車が…して…2人死亡3人重軽傷…
住宅火災がおき…住宅が全焼…焼け跡から…3人の遺体が…
アフガニスタンで…爆弾テロがおき…56人死亡…


結構簡単に人は死を迎えるんだな。
2人3人56人…。
この数字は何だろう?
この数字の中に彼らが詰まっていた。
彼らの人生が詰まっていた。
彼らの人生が、全てが完結していた。

いろんな意味で彼らは人の「かたち」をしていなかった。

自分も同じなのだろうな。



生きているのが苦痛だった。かと言って、死ぬのも怖かった。ただ生まれてこなけりゃよかったとおもった。でも、それは叶わなかった。生き続けざるをえなかった。この痛みも憎しみも嫉妬も死の恐怖さえも「生」によってもたらされていた。ただただこの「生」を恨みがましく感じた。吐き出したかった何もかも。

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