ユニゾンハーツ ?−1
柚姫
「それじゃ、おばあちゃん、行ってきます」
裕也&達也&ヒビキ
『「行ってきま〜す」』
柚姫、裕也、達也、ヒビキの四人は、師匠である彩音にそう挨拶をして外に出た。
達也と裕也は私服だが柚姫とヒビキは学校の制服である。
何故、学校の制服なのか、と聞いたら合宿の際は必ず制服で行かなくてはいけないらしい。
四人は北海道で行われる名家の弟子による強化合宿に参加するためにこれから空港に向かうところである。
彩音
「気をつけて行くんだぞ。
私も最終日には合宿所に着くと思うから」
彩音師匠は玄関先でそう言って僕たちを見送り出してくれた。
霧が出ている林道を抜けると山道にあるバス停に到着した。
裕也
「いまさらだが……なんで山道にバス停があるんだ?」
柚姫
「えっーとですね……少し行ったところに登山用の入り口があるから……そのせいだよ」
裕也
「じゃあ、なんで師匠の家の前にバス停があるんだ?」
柚姫
「さ、さぁ?」
そんな会話をしている裕也と柚姫を差し置いて坂の上からバスがやってきたことに気付いた。
達也
「二人とも、バス来たよ」
このバスは始発なので到着時刻よりも早めにバスが来るのだ。
僕たちはバックを持って、駅まで行くバスに乗り込んだ。
飛行機・機内
三時間かけて着いた空港では、すばやくチェックインを済ませ持ち物検査をして北海道行きの飛行機に搭乗した。
僕は、ふと左側に座っている柚姫に目をやるとそわそわしているのがわかった。
聞いた話によると柚姫は今回、初めて飛行機に乗るらしい。
達也
「大丈夫?柚姫?」
柚姫
「だ、だ、だ、大丈夫で、です!!」
いや…すごく大丈夫そうに見えないんだけどな……
そんな事を思いながら裕也が座っている見ると寝ていた。
そして僕のパートナーであるヒビキも‘すぅすぅ,と寝息を立てながら気持ち良さそうに眠っていた。
2時間後…………
裕也
「ふぁ〜〜よく寝た」
達也
「そりゃ、あんだけ寝たら…ね」
そうため息混じりに僕は裕也に言った。
とその時だった。
一人の女性に声をかけられた。
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