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ナイフ?

[297]  陣内  2006-08-13投稿
『この道が恋人なの?こんな道なんかと一緒にいないで、俺たちと遊ばない?』七十七番がよくわからないことを言った。

『ねーちゃん、何黙ってんの?』僕はドナルド声で言った。

奈々さんはますます驚いた顔をする。こんな表情の奈々さんを見るのは初めてだ。

『ほら、黙ってないでさ〜もっと笑ってよ!』十一番が言った。

十一番…それ、本音だろ。

奈々さんは僕たちを無視しながら通り過ぎようとしている。ばれていないようだ。

『そのレザーブレスいいね〜』十番が奈々さんの左手につけてあるホワイトレザーブレスを指さして言った。

レザーブレスを指さされると、奈々さんはそれを右手で隠すような行動をとった。大事な物らしい。

『彼からのプレゼントかな〜。そんなしょぼいブレスなんか捨てなよ。俺がもっといいもの買ってあげるから』僕は、奈々さんがレザーブレスを大切そうにしているの見て恐怖心を煽るために言った。

奈々さんが僕を睨んだ。今日は表情豊かだ。

『そんな怖い顔しないで』七十七番が奈々さんの肩に触った。

羨ましい、と思ったその時…

『お前たち何やってんだ』

太郎が現れた。僕たちは静まり返る。

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