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世界でひとつだけの物語。?

[550]  麻呂  2009-12-16投稿

この作品は、ある作家さんのエッセイに感銘を受けた作者が、感謝の気持ちを込めて送らせて頂きます。


桃子さん、感動をありがとう―――\r





“私なんて生まれて来なければよかったのに”


小さい頃、こんな事を言って、母にひどく叱られた記憶がある。


涙を流しながら私を叱った母。


私は、あの時の母の顔を、未だ忘れる事が出来ずにいた。


私は、生まれつきの弱視だ。


学生時代は、杖をつきながら養護学校に通った。


裸眼では、光を僅かに感じる程度で、


コンタクトレンズと眼鏡を併用しての矯正視力で0.01。


大人になると、弱視による影響で、更に網膜が悲鳴を上げている。


なんてデリケートな私の網膜。


もしも私の目が悪くなかったなら、


もしも私が健常者だったなら、


今の私は、どうだったのだろう。


多分、小さい頃、お母さんに叱られた記憶や、周囲の人達にいじめられた記憶の映像を、


夢の中で何度も繰り返し見る事は無かっただろうな。


でもね、最近よく思うんだ。


屈辱だらけの人生の中に、光をくれたあなた。


自信喪失していた私の中に、愛を注いでくれたあなた。


私は、あなたの一番になれなくてもいい。


この関係が永遠ではないと分かっていても、


今はまだ、あなたの側にいさせてください。





『もしもし桃子!?
クリスマスは、どうやら時間がとれそうだよ!!』



『本当!?嬉しい!!』



『一緒にいれるのはイブの日だけ。

でも、その日は一日中一緒にいれるよ。』



『‥‥‥‥。』



『桃子!?どうかした!?大丈夫!?』


『うん。ごめっ‥‥嬉しくて‥‥‥。』


『もぉ!!泣き虫桃子!!大丈夫。

僕は、いつもここにいるよ。』



『う‥‥ん。もう大丈夫。ごめんね。

でも、これは嬉し涙だからね。』



『ハハハ。僕も桃子に会えるの嬉しいよ。

そうだ!!僕との約束、ちゃんと守ってる?!』

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