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デジログ使いと翁の鍵 第15ログ―完了―

[314]  白山こっこ  2006-08-14投稿
第15ログ―完了―\r

大きく開いた傷口を手で押さえ、零太は微かに油断する。それを切助が見逃す筈もなく、肩を掴まれ道路に押し倒されて形勢逆転。敵の隙を発見して意識を持ち直した切助に馬乗りにされてしまい、しまったと思う暇もなく両腕を脚で踏まれ、塞がれた。
「…っく…!」
身動きが取れない。恐らくは脚もロープか何かで塞がれている。
「…へへへ…
おっしまーい☆」
と、ロープの余っている部分を両手でピンと張って高く上げ、零太の首目掛けて振り下ろす。
だめだ。命の保証はデジかなにかでされているが、初戦で負ける訳には行かない…
「うおぉおぁあっ!!」
正しく、火事場の馬鹿力。気迫で熱気と冷気は拳から腕へと移動し、それを押さえていた切助の脚を焦がし、凍らす。
「ゔあぁああっ!」
ジュウッと音がし、彼は零太の体から飛び退く。彼はズザァ、と道路を跳ねるがその脚は微かに黒くなっていた。
「…っ、さすが先パイ…アンタ、ケンカも気迫が凄かったって聞いてたし…」
「…まだ終わっちゃいねぇんだぜ!」
唸りながらこちらを睨む切助に少しも怯む事なく、零太はもう一度襲いかかる。幾度となく拳を振るうが、それは鋼鉄の強度を持つロープにすべて防御された。
こんなことをしている場合ではない。早く決着をつけなければ…!
そんな時、見当違いな方向からドッヂボール大の光が飛んで来、零太の脚に命中した。彼はそれを驚く暇なく前からロープが再び襲いかかって来て、一瞬避けられない。
が。
見る間の内、零太は自分でさえ信じられない脅威のジャンプ力で高く飛び上がる。
「!!!?」
もちろんロープは当たらず、誰もいない方向へ放たれて切助の防御を丸裸にするだけだ。
なるほど、これはランザのログか。しかし、ログはあの棒で直接部分に触れなければ使用出来ない筈…
しかしその思考も一瞬、理解した零太は拳を下に構えながら空中で一回転し落下、頭上を狙って炎拳を叩き込む。
「うおぉぉおっ!!!!」
「いっっあぁぁあ!!」
切助は咄嗟にロープを構えるも巨大なる地球の重力の加勢により、本来のロープの様にへし曲がってそれを意味なくさせた。その拳は切助の顔面に命中、道路にヒビを入れて崩れるように倒れ込ませた。
「…はぁッ…はぁッ……ま、ざっと、はぁッ…こんなもん、だろ…」
気絶したらしい切助を見て零太は呟きながら苦しそうに喘ぐ。

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