携帯小説!(PC版)

YES 2

[289]  ゆう  2009-12-26投稿

「あゆ〜髪だいじょぶ?」

応援席に戻ると、なっちゃんが心配して駆けつけてくれた。

「うん。だいじょぶ。桐島さんが取ってくれたから」

「ああ!桐島さん陸部だから」


毎年、陸上部の部員は体育祭の運営を手伝っている。


「私…桐島さんと初めて話したかも」

「あの人、あんまりしゃべんないからねぇ。て、あゆは座席、桐島さんの前じゃん!」

「うん。でも話したことないもん」

「…ふ〜ん。あ!次の次、騎馬戦じゃん!行かなきゃ!」

「がんばってね!なっちゃん」




応援席に桐島さんが戻ってきて、座っていた。


「桐島さん、さっきはありがとう」
私は声を掛けた。

「ううん。よかったよ、すぐ取れて」

「あは」
私は笑ってみせた。

「あ、ちょっと…」


桐島さんは私の頬を指でなでた。


「土、ついてた」

「あ、ありがと」

私は照れ笑いして見せた。



続く

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