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今宵ノ月-26-

[372]  朝霧結愛  2009-12-28投稿
「お邪魔します…」

「どうぞ〜何もないけどね」

家は和風な感じだった。
聖は布団を敷くと、こあさをねかせ、服を脱がせたあと、飛び散った赤黒い血を拭いた。

「ふぅ…連は休んでて。俺着替えてくるから。」

そう言うと、聖は奥の部屋へ行った。
急に静かになる部屋…
それと同時にある疑問が頭の中でうるさく聞こえてくる。

「"竜之介"」

一体何者で、こあさとどういう関係なのか。何故俺は"竜之介"と呼ばれたのか…

「ごめん、お待たせ…」

聖が奥の部屋から戻って来た。俺の考えていたことが解ったらしく、聖は無言で座る。そしてゆっくり口を動かした。

「知りたい?"竜之介"のこと…」

「え…………」

「いや、知らなくちゃいけない…200年前の事…」

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