携帯小説!(PC版)

YES 4

[241]  ゆう  2009-12-28投稿

私と桐島さんは体育祭以来、よく話すようになっていた。

「桐島さん、陸上では何の種目やってるの?」

「50メートル」

「桐島さん足速いもんね!」


大体、私の声掛けに桐島さんが応える感じだったけど、私は桐島さんと話せるようになって嬉しかった。


「唐沢さんは?」

「え?」

「映画研究部。どんなことしてるの?」

「知ってたの?えへへ。マニアックでしょ」

「そんなことないよ」

桐島さんはふっと笑った。


「あのね、これから」

「ん?」

「和子ちゃんって呼んでいい?」

「………」

桐島さんの表情が曇ってしまった。

な なんかマズいこと…言ったかな?




「和…子ちゃんは、やめて」

「じゃあなんて?」

「…カズ」

「かず?」

「カズ」

そうえば陸部の人たちが桐島さんのことを、そう呼んでるのを聞いたことがある。

「うん♪じゃあカズね」
「よろしく…」

「私のことも、あゆでいいからね」

「……あゆ」

「うん♪あゆ」



続く

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