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ハッピークリスマス! PART6

[571]  フェリス  2010-01-04投稿
次の映像は何処か海外の子供が映し出された。その少年は発展途上国の子供だった。
クリスマスなのに、チキンもケーキも食べずに兄弟と寂しくクリスマスを迎えていた。

「これは、あるアフリカの国の子供よ。お金が無くて貧しいからクリスマスでもチキンもケーキも買えないのよ。これでもあなたは不幸せだと言い切れるかしら?」とレディ・サンタは言った。

「私は幸せなのかもしれない。ただ、彼氏がクリスマスにいないが為にクリスマスを憎むなんて。」

「次の映像が最後よ。よく見ときなさい。」とレディ・サンタは言った。

次の映像はどうやら病院のようだ。病院のベッドでその少年は付き添いの母親と何やら楽しく話している。

「ママ、今日はクリスマスイブだね。サンタさん、来るかなぁ?」

「賢二、絶対にサンタさんは来るわ!だからあなたも頑張って病気を治すのよ。」と母親は言った。

「僕、プレゼントなんかいらない。サンタさんに僕の病気を治してもらうんだ。」と賢二が言った。

その時、母親の目から涙がこぼれた。「お母さん、なんで泣いてるの?」と少年は言った。

「ごめんなさい。何ともないのよ。」と母親は泣きながら言った。

「どう?この賢二君は病気で寿命があと三ヶ月なのよ。でも彼は気丈にクリスマスを祝おうとしているの。健康でいられるっていう事は何よりも素晴らしく恵まれてる証拠なのよ。」とレディ・サンタは言った。

典子の目に涙がこぼれた。彼女は何て幸せなんだろうと改めて実感した。友達もいて、恋愛経験もあり、家族もおり、お金もあり、何よりも健康体、何て幸せなんだろと心の中で言い聞かせた。

さっきまでクリスマスを憎んでた自分が馬鹿らしくなってきた。

「レディ・サンタさん、あなたのお陰で私は自分の気づかなかった事が気づきました。有り難う。」と典子は礼を言った。

「You're welcome.あなたは自分が恵まれている事に気づいたみたいね。まだ夜前だわ。さぁ行きなさい。クリスマスイブはこれからだわよ。メリークリスマス!」とレディ・サンタはソリに乗り、遠くへ飛び立った。

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