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LastLetter〜私からあなたへ、真実〜 第四話『ごめんね ごめんねぇ〜』

[223]  もっちゃん  2010-01-04投稿
横の方から男の人の声で『綺麗ですね。』と喋りかけられた。

私は、……。
急に喋りかけられた事もあって『えっ?』と答えた。
父が、車で待っている事もあり。
ベンチから立ち上がり愛想悪く。相手の顔を見ずに足早にその場を後にした。


中庭から 廊下に入った時だった。

目の前に、 今日診察して頂いた。
心臓外科の山口先生が中庭を眺めていた。

『今日は、ありがとうございました。』 と話しかけた。

すると。

『あっ いえいえ これが、私の仕事だしね。』と笑顔で答えてくれた。

私は、『それでは、』とその場を後にしようとした時……。

『ここから 見てたけどベンチに座ってる彼に喋りかけられました?』と先生に問われた。

私は、そう言われ中庭のベンチの方を見ると 色白で、痩せた青年が座っていた。

『話しかけられましたが、 何か?』

『嫌! 彼 私が、担当している 患者さんでね。

病気が コンプレックスでね。

内気なんだよ。

たまたま ここを 通って中庭を見てたら 彼が、あなた に 喋りかける光景を見て。

思わず 足をとめたんだよ。』


私は、先生に 急にそんな事を言われたが、ハッキリ言って 意味が、解らなかった。

先生に軽く会釈をして 父が待つ車に向かった。

『ごめんね。
待たせたね お父さん』と言いながら慌ただしく車に乗ると。

『何やってたんだよ?
何かあったかと思ったよ』

私は、父に冗談ぽく『ごめんね ごめんねぇ〜』と漫才師のネタで謝った。

父に 『あほ』と言われながら軽く頭を 叩かれ父が、運転する車でお家に向かった。


つづく。

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