携帯小説!(PC版)

碧 10

[299]  2010-01-05投稿
「愛美!高峰さんと知り合いなの?!」
「のはずなんだけどなあ…」

朝礼が終わった後、香菜と2人で客席のテーブルの周りを掃除していく。

高峰さんに思いっきし初めて会った人への対処をされた。

なんでだろう…。

スタッフルームにふと目を向けると扉が少し開いていて中に高峰さんがいた。

「ちょっとあたし行って来る!」
「ちょ、愛美?!」

あたしは香菜を置いてスタッフルームに行き、扉を開ける。
高峰さんが自分のものを整理していた。
あたしが入ってきた事に気付いて一度こっちを見たけど、またすぐ作業に戻る。

「あの、高峰さん…」
「はい?」

こっちを見てくれた。
でもその目はなぜか深い、冷たい人を寄せ付けない碧色をしていた。

――イメージカラーは爽やかな青だなあ

あたしが初めて会った日とは全く違った。

「なんで、さっき…」
「別に関係ないんで」
「え?」
「ここで働く上で前にたまたま会ったこととか関係ないでしょ」
「そうだけど、でも…っ」
「いらないんですよ、仲間とか」

そう言い放って高峰さんはスタッフルームを出ていってしまった…。

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