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幼なじみ 第14話

[320]  ち⌒い  2010-01-10投稿
-美紗季Side-

せっかく「幼なじみ」から
「彼女」になったのに...

トイレの鏡の前で
自分の顔をみる。

「情けない顔」

そう呟いたら
我慢していた涙が
一気に溢れだした。

「な.ないちゃっ
だっ.だ、めな.のにっ」

ど-して翔が
好きなだけなのに
その想いがあたしを
苦しめるんだろう。

しばらくしたら
涙もかれた。

涙もでないあたし。

あたしにとって翔は
涙さえかれてしまえば
どうって事のない存在
って事なのかな...?

そう思ったら
頭が痛くなった。

激痛と戦うあたし。

その場にしゃがみ込む。

「い.痛いっ」

その時タイミングよく
ドアが開いた。

「ちょっ美紗季!?
ど-したの!?」

さっきまで
外にいたはずの柚果が
そこにはいた。

「あ.頭が、い.痛くて...」
「大丈夫!?
ちょっと我慢しててね。」

柚果はあたしの腕を
ぎゅっ
と掴んで
保健室に運んでくれた。

着くと誰もいない
保健室...

「先生いないね-」

「...うん」

「あ.ごめんっ。
うち1回教室戻るね。
また後で美帆と来るよ!」

ガラガラガラ

そう言って
柚果は出ていった。

あたしだけの保健室。

たまには...
1人の時間だって
必要なのかもね。

そう考えたら
自然と笑みがこぼれた。

-翔Side-

俺の前の席には
いるはずのやつが
いなかった。

ガラガラガラ

小原が1人で
教室に入ってくる。

「小原、ど-したんだ?」

先生が聞く。

「え?あ.え-っと...
美紗季さんが
体調悪そうなので
保健室に連れて
行ってきました。」

え?美紗季が保健室に?

朝は体調悪そうじゃ
なかったのに...

「そうか。
じゃあまた後で
様子を見に行って
やってくれるか?」

「はい。」

俺も気になった。

後で保健室
行ってこよ-っと。

---休み時間

ガラガラガラ

まわりを見渡す。

そして俺は
奥のほうに
カ-テンに囲まれた
ベッドを見つけた。

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