電話
蒸し暑い夏の夜、修一はなかなか眠れずにいた。「う〜…眠れない…。」無理もなかった。修一は大学生で貧乏学生だったのでクーラーがなかった。しかし、暫くするとだんだん眠くなってきて眠る前の心地よい感覚に変わっていた。「プルルルルルル」電話が鳴った…。夜の十二時をすぎているのに電話が鳴った。仕方なく電話に出ようとしると体が動かない。「え?金縛り?」声は出ないが頭はハッキリしている。「プルルル…」電話がと待ったかと思ったらいきなり止まったはずの電話から声が聞こえて来た…。「電話に出なくて良かったわね…。」怖くなって電話台の方を見たら女が四つん這いになってこっちを見ている…。りかも物凄い形相で…。修一は気を失ってしまった。朝になって電話台の下を見て見たら誰もいなかった。「やっぱり夢か…。」電話に留守電が一件あった。修一は再生のボタンを押して聞いてみた。「こっちへおいで…こっちへおいで…。」
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