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時代(とき)を超えた青春*出会

[491]  椿  2005-12-06投稿
夕方彩は一人であぜ道を歩いていた。悌次郎の事が頭から離れられない。たまに、目を閉じながら歩いて吹いている風を浴びていた。その瞬間、(ブチッ!)「痛っ!」彩が履いていた草履の鼻緒が切れてしまった。ケガもしている。「これじゃあ歩けない…」地面に座りこんだ彩。そんな時、誰かが彩に背後から近寄って来た。「大丈夫かっ?」「え、あ、はい鼻緒切れただけだから…」後ろを振り返ると、なんと声の主は悌次郎だった!「あ…!」彩は驚いた。「足、ケガしているではないか!」悌次郎はしゃがみこみ、拭沙(ハンカチ)を懐から取り出すと、彩の草履に拭沙を結び、そして他の拭沙で彩の足のケガ部分に巻き付けた。「これで大丈夫だ。」「あ、あの…ありがとう…ございますあ、あたし彩っていいます!」「ああ、日新館にいたおなごか。喋り方が少しなまっておるな」「あ、あたし未来から来たんです!本当です!」「未来か、面白いな。じゃあ俺はあちらから帰るので」悌次郎は去って行った。「行っちゃった…」彩は寂しげに呟く。二人の出会だった。 続く

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