碧 15
「もしもし?香菜?」
その日の夜あたしは香菜が心配で電話をかけた。
こんな日に限ってお店は満席…。
誰かと話す余裕なんてなかった。
「もしもし…うん」
「大丈夫?」
「え?」
「だって今日、高峰さんと…」
香菜はあたしの言葉に思い出したように「ああ」って笑いながら答えた。
「あたし『おせっかい』って言われちゃったよ。悲しー!」
香菜、わざと明るくしてる…?
「でもあたし弱いよね。高峰さんにもね『女ってすぐ泣く』って言われた…」
「香菜は弱くないよ!」
思わず大きい声を出してしまった。
「愛美…?」
「香菜は強いよ。高峰さんのこと興味ないって言ってたけど本当はずっと気にしてたんでしょ?自分が何言われるか分かんないのに、それでも聞いた事…あたしはすごいと思う」
「…」
「あたし、許さない。香菜を泣かした高峰智を許さない」
すると電話の向こうから鼻をすする音が聞こえた。
「香菜?」
「ありがと、愛美…、もう良いよ。あたし思うんだ…、高峰さんがあんな態度をとる理由…高峰さんをあんな風にしてしまった何かがあるんだろうなって。あたし知りたい。またおせっかいとか言われちゃいそうだけど」
「香菜…」
香菜は本当にすごい。
あたしには到底出来ないような事を平気でしてしまう。
「じゃあ、あたしはあたしで頑張ってみようかな。あたしが高峰智を泣かせてみせる!」
「あはは!!」
あたしの言葉に香菜は笑ってくれた。
もう親友を泣かせるような事は絶対にさせない。
そして、あたしももう泣かない。アイツの前でだけは…。
その日の夜あたしは香菜が心配で電話をかけた。
こんな日に限ってお店は満席…。
誰かと話す余裕なんてなかった。
「もしもし…うん」
「大丈夫?」
「え?」
「だって今日、高峰さんと…」
香菜はあたしの言葉に思い出したように「ああ」って笑いながら答えた。
「あたし『おせっかい』って言われちゃったよ。悲しー!」
香菜、わざと明るくしてる…?
「でもあたし弱いよね。高峰さんにもね『女ってすぐ泣く』って言われた…」
「香菜は弱くないよ!」
思わず大きい声を出してしまった。
「愛美…?」
「香菜は強いよ。高峰さんのこと興味ないって言ってたけど本当はずっと気にしてたんでしょ?自分が何言われるか分かんないのに、それでも聞いた事…あたしはすごいと思う」
「…」
「あたし、許さない。香菜を泣かした高峰智を許さない」
すると電話の向こうから鼻をすする音が聞こえた。
「香菜?」
「ありがと、愛美…、もう良いよ。あたし思うんだ…、高峰さんがあんな態度をとる理由…高峰さんをあんな風にしてしまった何かがあるんだろうなって。あたし知りたい。またおせっかいとか言われちゃいそうだけど」
「香菜…」
香菜は本当にすごい。
あたしには到底出来ないような事を平気でしてしまう。
「じゃあ、あたしはあたしで頑張ってみようかな。あたしが高峰智を泣かせてみせる!」
「あはは!!」
あたしの言葉に香菜は笑ってくれた。
もう親友を泣かせるような事は絶対にさせない。
そして、あたしももう泣かない。アイツの前でだけは…。
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