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今宵ノ月-27-

[373]  朝霧結愛  2010-01-14投稿
215年前―――…

当時、竜之介15歳。

竜之介はある神社で刀の練習をしていた時だった。奥の草むらから、ガサガサと音がした。

「なんだ?」

不思議に思った竜之介はそっと近づき、覗き込んだ。

「!!?」

そこには、銀色の耳と尻尾が生えた少年がいた。

それが竜之介とこあさの出逢いである。

こあさは動物を捕まえる罠に引っ掛かっていた。

「……うっ…」

足首が挟まっている。そこからは血が流れていた。

「大丈夫、今助けてやるから…」

竜之介は罠を解いてやった。こあさは激痛で礼を言う余裕はなかった。

竜之介はこあさを抱き抱え、ある屋敷につれていった。

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