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デジログ使いと翁の鍵 第17ログ―翌日―

[353]  白山こっこ  2006-08-15投稿
第17ログ―翌日―

戦いが終わった次の日の零太の学校は、お世辞にも通常通りとは言えなかった。
光となって散ったカットの粒子は、切り払ったランザの槍の先の水晶の様なものに吸い込まれた。ランザは「これはデジログデッキといい、こうやって戦いの後に負けたデジログ使いの肉体を取り込む事でその魂は開放され、勝利者の功績を記すものにもなるんですよ♪」と満面の笑みで語っている(少なくとも自分の同族を殺した後の言葉に音符を付けるものはない)。
それはそれで納得したが、その後に意識を失った切助をおぶって彼の家まで運ぶのが自分だったことはかなり不満。
かと思えば大きく動いたあとの疲労は凄く、寝返りをうつのが苦しい程。そんな体を引きずって学校へ来てみれば、友莉葉をつけていた所までを目撃した人物が居てストーカー疑惑で大騒ぎ。しかし少し遅れて来た友莉葉と、零太本人の少々(?)の武力行使でそれはすぐに治まった。が、当分彼はクラス中に白い目で見られる始末。
そして昼休憩になり、さすがにイライラも最高潮になり、彼は購買で購入した牛乳のパックを一度握り潰した。教室の床が彼の付近のみ真っ白に染まる。
「畜生が…あれ程違うっつってんのに…」
―いいじゃないですか。友莉葉殿が証拠も無いのに必死で否定してくれていましたよ?―\r
「…そりゃそうだけど…なんかこう、腹の虫が治まらねぇっていうか」
と、またも左手となって付いて来たランザに会話する。
「そういや、あの縄網切助とかいう一年…あれからどうしたんだろうな。疲労は俺みたく残ってる筈だけど―」
「先パイっ!赤岸零太先パイいる!?」
噂をすれば影。その声は紛れもなく、昨日の死闘の相手の物だった。
「なっ…縄網っ!?」
「へへへ…先パイ、来ちゃったよん」
切助は零太のクラスの入口から大声で呼び、そこにいる全員の注目を集めた。今はあまり目立ちたくない零太は駆け寄り、人差し指を口にあてる仕草をする。
「?何、先パイ…」
「てめ、なんで来てんだ!忘れたんじゃ無かったのか!?」
「忘れた?って何の事?俺は憧れの先パイに会いたくて来ただけだよん♪別に他はなにも―」
「???」
…そうか。つまり関わりがおかしく無くなるように違う記憶を植え付けられたのか。
零太の思想を感じ取り、ランザ(左手)がパタパタと頷く。
しかし面倒な事になった…

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