スカバンburn!!02 -35- 女の子
聖「ほんまに。美弥は面倒見ええなあ」
波「ちゃうって」
聖「え?」
波「そうゆうのだからじゃないねんてば」
聖「…?」
波「どんなに男前な美弥でも、女の子やねん」
秋「あかんな、せえちゃんは」――
――美「まだすねてんの?」
美弥が声をかけると翼の肩が微かに跳ねあがった。鋭い目つきで振り返り美弥を見たあと、また背を向けた。
美弥は気にせず翼の隣に腰かけた。
翼「別にすねてへんわ」
美「そんなに羨ましいん?あのバンドが」
翼「羨ましくなんかない」
美「負けてるもんな、技術も練習環境も…」
翼「…負けてへん」
美「はあ…強がんなって。悔しかったんやろ〜?だからうちにやつあたりしたんやろ。うちには分かるねんから〜」
美弥は翼の頬をつねり茶化した。
翼「うるさいなあ…やめろって!」
美「なあ翼?…うちらが目指してんのはあのバンドやないやろ?賞とって有名になるバンドやない。
…いろいろと悔しくなるのもわかるで?でもさ、このバンドの“らしさ”無くしたら意味なくない?」
翼「…わかってるわ」
美「フェザーにはフェザーの良さがある。うちらには…ブルービートにはブルービートの良さがあるやろ?」
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