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【夢くい】13

[394]  豚姫  2006-08-17投稿

トキはシキを背に乗せたまま全速力で町へと向かった。

「じっちゃん!!」

ドルトンの家の前に行くと、ドルトンや他のウルフ達、ライトとミューが集まっていた。シキがトキの背から下りると、ミューが駆け寄って来てシキに抱きついた。

「よかった!!シキどこにもいないから心配したんだから」
「うん・・ごめんね」

ミューの後ろを見るとライトがシキを見て立っていた。シキはさっきの事が気になりライトとなるべく目を合わせないように下を見た。

「んで、じっちゃんこれは??」
トキが人型に戻りドルトンに近づき辺りを見た。辺りはまだたまに地震がおこり、地面の亀裂は広がるばかりで、悪化している。

「誰かが隠れ家に侵入しようとしている」
「なっ!!誰がっ!!」
「まだ分からん。とりあえず今は隠れ家を守るのじゃ。これ以上被害が広がれば、やがて隠れ家に施された術がとける」

「・・分かった!!お前達は入り口付近を頼む!!お前達は上の町だっ!!お前達はここら周辺を頼む!!」
トキがエルフ達に命じるとエルフ達は狼の姿になり一斉に走り出した。


「俺達に手伝える事は無いか??」
ライトが剣の柄を強く握りながらトキに近づいた。
「そうだな・・俺と一緒に来てくれ!!」
「分かった。行くぞミュー!!」
ライトとミューはトキと共に歩き出した。

「待ってっ!!」
振り返るとシキが立っていた。
「どうしたシキ??」
「わ・・私も行くっ!!」
「駄目だ」
「どうして!!??」
「危険な所には連れて行けない」
「・・・」
「分かったな」
ライトは前を向きトキの後について行った。ミューは少しシキを見て「ごめんね」と言い少し駆け足でライトの横に並んだ。

「・・・」
シキは下を向いたまま無言で拳を握りしめた。



「・・・おい」
「ん??」
「あのシキって子いいのかよ??」
「・・ああ。危険な所には連れて行けない」
「じゃああの子はお荷物ってわけか」
「!!・・違う!!仲間だっ!!」
ライトはトキを睨みつけた。
「なら何故連れて行かない??仲間が危険な所に行くのに自分だけ安全な所にいさせられるなんて、あの子からしたら自分がお荷物なんだって言われてるようなものだろ??」
「違う・・俺は・・」
「もうやめてよ・・」
ミューが二人の間に入り言い合いを止め、三人は先へと進んだ。

感想

  • 3312: 訂正 エルフ→ウルフ [2011-01-16]

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